メモ

避難所。

夢をみた

怖い夢だった



あたしは、実家が立て替えられる前の屋根裏にあった自室にいて。


帰省してきた弟が、あたしに向かって
「ねっちゃがおかしいだろ。あんた間違ってる」
と言い捨てた。



冷めた目で、あたしに一瞥をくれた弟の後ろには
ニヤニヤと勝ち誇った父がいた。



リアルでも、弟は話し合いに難しさを感じる。
決して絶対的にあたしを敵と見なすわけではないけれど
彼の主観軸に、あたしはズレを感じる気持ち悪さがあって。
その主観で「正しいか正しくないか」を基準に判断されるからだ。



一般的な価値観。目の前にいる相手の気持ちを想像する力。



このどちらも、彼には欠けていると感じることがあるのだ。



夢の中で、弟の後ろから姿を見せた父親を思えば。
こちらが予想できる範囲からはみ出す自論を
世論のように自信たっぷりに投げつけてくる父と
なにかしら被る物を感じているからなのかもしれない。


弟はまだよくわからないが。
父は、その自論さえも簡単に引っ繰り返す。消滅する。
もうそれ、ただの目に留まったものに対する気まぐれな感想でいいんじゃないの。
ていうか、どんだけ主語でっかくしなきゃ気が済まないんだよ。
おまえの一人称は世論か。どんだけ軍を引き連れてないと物が言えないんだよ。



夢の中で



冷たい視線を置いて弟が出て行った部屋。
あたしは何かを喚いていた。


多分。
言ってはいけないこと。
言っても分かってもらえないこと。
分かってもらえないから、言ったとたんに自分が不利になること。


喚いた言葉は思い出せないんだけど。
その場面にトレーシングペーパーを乗せて
漫画のネームを入れるように書くなら




しにたい




しぬ




きえる






なんて説明すればいいのか。
でもそんなイメージが浮かんだ。




屋根裏部屋のカーテンは開けられていて。
空は夜。
でも晴れの日の夕方みたいに、周囲がオレンジで照らされていた。



部屋の扉を開けて。
外壁に梯子をかけて。
屋根をつたって。


いろんなところから家族が顔を出しに来た。
しばらく顔を見ていない伯母。
毎日仏壇越しにご飯を供えている叔母。
階段を上がれない祖母。
まあ来るだろうなと思える母。
県外にいる妹。
弟の嫁もきた気がする。
なんか・・・家族だけじゃなかった気もする。




あたしは取り返しがつかないような、解放されたような、何とも言えない気持ちで。
部屋の真ん中で蹲って、西日の暑さを感じながら
誰にも顔を上げて見せなかった。



今までの事を思えば、なんであなたがあたしの様子を見に来たのか。
そう思う人物が大半で。
なかなか会えなくても、気にかけていると言ってくれた人物も混じっている。


でも夢の中で、あたしは全員を一括りにしていたみたいだ。



夢から覚めながら、思った。



コレ多分、人選の基準がある。
あたしが選んだんだ。




自分の子供が見当たらなかったことに引っかかって
なんとなく気が付いた。



家庭内で疎外感に打ちのめされている中。
表立ってそれに加担した人物は勿論。
気にかけて声をかけてくれても、それが自分にとって的外れだったり
焼け石に水だったりした人物もいてるんだ。



あたしの現状はどうにもならなかったけど、有り難いです。
そういって感謝をして見せなければいけなかった。
そんな人物が混じってる。



そうだよなあ・・・
あたしに助言をしたその口で、加害者と談笑する人を見ると
あたしは混乱する。


そして、心の奥底でズルイと感じてしまう。



実は、その選抜にもれた人物で思う事がある。
地元にいて唯一、あたしを気にかけて時々顔を見に来てくれる友人なんだけど。


彼女は子供の頃からずっと一緒にいたから。
噴き出す怒りや衝動のままに喚いてしまう、あたしの話を聞いてきた。


いつもあたしの話を聞いて、いろいろ言うけどアンタが大好きなのにな。
って言ってくれてきた。



彼女の言動が、変わってきたと感じている。
以前は、あたしに対する好意と、実家の事情は切り離されていた気がする。



ここ最近、会うたびに、あたしの味方だととれる言動を
ひとつ、ふたつ、見せてくれている気がしていた。



でもそうなると、この家に来るのは気が重くなるだろうなとも思った。








昨日、沢山自分の事打ち出したから、記憶や思いがちゃぶ台返しされたのかな。



物凄い疲労感。



でも、夜空の下界が夕方みたいなあの風景。
印象的だった。

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